そこにいること

3月7日月曜日。恋と音楽FINALを観劇した。私は、恋と音楽シリーズFINALにして初めての観劇。おこがましいがその感想をつらつらと語りたい。

バンドの方の演奏を聞きながら雰囲気を楽しんでいた私は、吾郎ちゃんが出てきてそこに流れる音楽と歌には合わない、目頭が熱くなった。「そこに」「稲垣吾郎がいる」事に対して思いがこみ上げてきたからだ。
あの騒動前に、No.9不滅の旋律で吾郎ちゃんのステージに立つ姿を観て、その後あの騒動後に吾郎ちゃんのステージに立つ姿を見る事とが出来たそのことを思い出さずにはいられなかった。いつものように稲垣吾郎として、背景にはSMAP稲垣吾郎としてステージに立ってくれてありがとうという思いだ。でもこれは、この思いは、全力で「恋と音楽」というエンターテインメントを伝えてくれる全ての人に失礼だなと思い、すぐ気持ちを切り替えた。楽しいメロディーとセリフ演技に、その日の天候は雨だったが心が晴れやかな気持ちになった。

バンドの方と、その他出演者が「6人だけ」のミュージカルを観劇したのは初めてのことだった。6人だけが作り出す言葉と仕草、ダンスと歌。ステージ上のセットも動かず、ほぼ変わらない状況でワンシーンワンシーンが(大きく3シーンに分かれている)ゆっくり時系列が進んでいくという演出が素敵だった。それなのに、時空の歪み(=タイムスリップ)のシーンは、ステージをうまく利用して、バンドの音楽と演者の仕草や表情だけで、素早い演出だったのが反比例していて面白かった。
全体的にドレッサー越しに見える修司と麗子の2人の表情がコロコロ変わって素敵だった。そのドレッサー越し(客席に話してる2人の表情が見えるような仕組み)の会話が面白く、見てて飽きない、私もその楽屋で会話をこっそり聞いているような、会話に引き込まれてしまう感覚が気持ちよかった。
修司に偏ってしまうが、お口をぷくってしたり、おててピーンってしたり、髪の毛を弄ったり、お友達(奴ら)が独身だったりと、吾郎ちゃんの人物像も、取り入れられてるのが親近感が沸いてとても良かった。
アドリブなのかいつもなのか分からないが、修司の周りの奴も独身で…という話のセリフで奴じゃなくて、奴らか!という言葉にSMAPの独身メンバーを連想させるのが、ファンサービスなのか吾郎ちゃんの優しさなのか、演出の方の粋な計らいなのか分からないがとても愛情を感じた。ファンなので、都合の良い方で解釈しておくとする。
全体的に細かな笑いも大きな笑いも所々あって、時に繊細に、時に大胆に動いてる演者の方々の息がぴったりだった。裏でも笑顔が絶えない現場だったと、福本さんがTwitterで言っていたのを拝見してそれがさらに納得した。

個人的には福本さん演じる哲平の役がとても好きだ。北村さんの大胆な演技とダンスがとてもかっこよかった。小倉さんのセリフの発するタイミングが絶妙で素敵だった。すぎさんのキレのあるターンが美しかった。そして、真飛さんの美しさ…バンドの方々の奏でる音…酔っている。恋と音楽の世界観に思い出して酔っている。

1番笑ったのは、修司が怒った時の声が高くて高くて高くて!あそこまで高い声が出るとは思ってなかった。不意打ちの高い声に、やられた感がある。上手い、、うますぎる。
吾郎ちゃんがの歌声は、ハモリも1人で歌ってる時も声が伸びてて綺麗だったな〜という印象。他の5人の方はそれはそれは圧巻の歌とダンスで、吾郎ちゃんのダンスや声とは違う凄さがあったのは勿論。素敵でした。
吾郎ちゃんのダンスや歌はそういった方に比べたら、可愛らしいダンスだし歌声も…って比べたらいけないことだけれどもこれは、否定とか上から目線なのではなくて、私はSMAPの中にいる吾郎ちゃんのダンスのイメージがこびりついてて、そのせいもあるんだけど、それとは違うすごく驚いた場面があって、感激した。吾郎ちゃんのダンスって、姿勢が良すぎるからこそ、ぶれないなと普段から思っていて、それがとても生きていたように感じた。回りくどい言い方をしているが、結論言うと恋と音楽に吾郎ちゃんのダンスはとても合っていると感じた。誤解されるかも知れないが私が感じた思いを上手く伝えられないので、この言葉でまとめておく。
歌声は吾郎ちゃんのロイヤルな歌声で、「劇場へようこそ~」ってフレーズから、「Life is Musical~」と、とても陽気な気分になって、終始楽しかった。
そう、幸せな気分。

内容は、絶対ありえない設定で、セリフでもこんな設定ないぞと出てくるくらいありえない設定なんだけど、それがワクワクさせてくれる、楽しい時間に引き込まれるそんな設定でありえないけど、見ているうちに2人の未来を応援したくなるそんな時間だった。

1番最後の衣装は、黒の衣装で出てきた瞬間思わずかっこよすぎて心の中で「あっ…」って言ってしまった。もしかしたら少し声に漏れてたかもしれない。でも、他の客席の方々も思わず「おぉっ」ってタメ息混じりの声が漏れてる方がいたので、流石王子様♡なんで思ってしまった。すごくかっこよくてキラキラしていた。うん、王子様。

カテコでは、「いつもの吾郎ちゃん」でそれがとても微笑ましくて、とても嬉しかった。「明日千秋楽ですが、明日もよろしくお願いします。」「今日で最後の人もいるのに、明日もよろしくお願いしますっておかしいね(笑)」って自分で修整してたのに、1番最後「明日もよろしくお願いします」って言ってた吾郎ちゃん、可愛かった。
このあと番組収録3本撮りと言っていた吾郎ちゃん。お疲れ様です。

最後に、余談だがこの観劇の日を迎えるにあたって吾郎ちゃんに劇場へ預けるお手紙を書いた。拙くて汚い、重たいお手紙になってしまったが、どうしても伝えたい想いを綴った。

素敵な空間をありがとうございますと、恋と音楽FINALに関わる全ての人へ贈りたい。